2013年11月9日土曜日

タンス

(タンス)


「ただいま」
あれ!まだ帰って来てないんだ

また、彼氏の所か

うちの母は最近彼氏が出来て
毎日のように会っている

小学校から帰ってきても
いない事が多くなった

家事もろくにしないで
家の中は荒れ放題で足の踏み場も
見つけるのがやっとだ

父がいた時にはこんな事
無かったのに

父は何処に行ったんだろう

消息不明になって一ヶ月

突然姿を消した

いなくなる理由が全く分からない

一ヶ月前
母と父が何か真剣に話し合いを
していて

母に
「あんたは明日学校だから
早く寝なさい」と言われ

気になりながらも
眠りについて

私が朝起きると
神隠しにあったかのように
消えいた

母に聞いても無表情で
「わかからない」としか
言ってくれなかった

心配じゃないのかと思って
しまう

逆に何かに解放されたみたい
で生き生きし始めた

もしかして

いや、そんな事は無い
うちの母が...........

でも、気になることがある

父がいなくなってから

母が言った
「よく聞いて、私の寝室にあるタンスだけ
は絶対に開けちゃダメよ!分かった
開けたら後悔するわよ」

母の目が見開いて私の目じっと見て
怖かった

「分かった」としか言えなかった

でも、もうこんな生活、我慢の限界
だった

食べ物はいつもコンビニのオニギリ
洗濯物もろくにせず

自分だけクリーニング出して

私は自分で手洗い洗濯機なんて
うるさいから使わせてもらえない

この状況を変えないと

母はまだ帰って来てない

寝室に入り

タンスが目の前にある
両開きの
180cmある大きなタンスだ
そびえ立つタンスに暗い
濁った威圧感を
感じる

どうする?

本当に開けるの?

もし開けたら..........

でも、この状況を変えたい

私はタンスの取っ手を握り
思いっきり開けた



目をつぶっていてまだ見てない


ユックリ目を開けると








何も無かった


私は目を擦り
もう一回隅々まで見たが何も
無かった


何で?

何で何もないの?

その時!物音気づいて
扉の方を見ると母が此方を
見ていた

私は顔が青ざめ
「あ、あ、え、え..........」と
言葉が出なかった

「開けちゃダメって言ったでしょ
しょうがない子ね」
母ニッコリ笑い私に近づいた

「もしかして何かあると思った?」

「ごめんなさい!ごめんなさい!
いつも気になっていて
つい!開けてしまいました」

必死に頭を下げて謝りました

顔を上げて母の顔が見るのが
怖くって
頭を下げたままでした

母の手を見ると何故か


包丁を
持っていました


「馬鹿な子ね

(これから、入れるのよ)

あんたが❗️」












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