2013年11月3日日曜日

ミッド ナイト フライ

ミッド  ナイト  フライ



ある女性が一人で
夜の空港の展望デッキの
飛び立つ飛行機を見つめていた

満月が美しい光を放っていて
飛行機を黄色く染めていた

飛行機は満月に向かって
もう戻らない宇宙船のように
見えた

女性は悲痛な顔に変わり
目から涙が流れた


あの飛行機には彼氏が乗っている
彼氏は、私より夢を選んだ

彼氏は笑いながら言った

彼氏
「3年後には戻って来るから」

私は最初は、反対したが知っていた

彼氏は一度決めた事は
何も言っても変わらない性格だと

私は諦めて笑顔で言った

「行ってらっしゃい」


そして、私をこの地に残した

私の気持ちは、分かっていない
あなたがいないと生きていけない事を

女性は涙を拭きフェンスを乗り越えて靴を脱ぎ
両足を揃え腕を横に伸ばした

まるで、あの彼氏を
乗せた飛行機みたいな形に

笑顔で女性が呟いた

女性
「私も飛び立つは、あなたよりも遠くの場所に」

女性は
満月に向かって飛び立った






辿りついた場所は

冷たいコンクリートの地面だった


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