ミッド ナイト フライ
ある女性が一人で
夜の空港の展望デッキの
飛び立つ飛行機を見つめていた
満月が美しい光を放っていて
飛行機を黄色く染めていた
飛行機は満月に向かって
もう戻らない宇宙船のように
見えた
女性は悲痛な顔に変わり
目から涙が流れた
あの飛行機には彼氏が乗っている
彼氏は、私より夢を選んだ
彼氏は笑いながら言った
彼氏
「3年後には戻って来るから」
私は最初は、反対したが知っていた
彼氏は一度決めた事は
何も言っても変わらない性格だと
私は諦めて笑顔で言った
私
「行ってらっしゃい」
そして、私をこの地に残した
私の気持ちは、分かっていない
あなたがいないと生きていけない事を
女性は涙を拭きフェンスを乗り越えて靴を脱ぎ
両足を揃え腕を横に伸ばした
まるで、あの彼氏を
乗せた飛行機みたいな形に
笑顔で女性が呟いた
女性
「私も飛び立つは、あなたよりも遠くの場所に」
女性は
満月に向かって飛び立った
辿りついた場所は
冷たいコンクリートの地面だった

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