約束
高校の卒業式の帰り道
俺と男友達Cと女友達A子とB子で
公園で最後の別れを惜しんでいた
C
「いいよなお前ら大学一発合格で」
Cは、昔から冴えなくって
勉強もこの中であまり良くなかった
気が合い仲のいい友達だけど
心の奥で優越感浸れる自分がいた事にちょっとした罪悪感を抱いていた
俺
「そう気を落とすな来年は、合格出来るよ
そん時は、祝ってやるよ」
B子
「いつまでも友達だよ」
B子は、中の上ぐらいの顔で
いつも、みんな事を気にしてくれる
優しい女子で俺に気があるのは
分かっていたが
気づかない振りをしていた
自分には、想いを寄せる人がいたから
A子
「そうだよ
何があっても友達だよ」
想いを寄せる人は、A子だ
A子は、誰もが見惚れるほど美貌で
学校のマドンナ的存在だった
でも、綺麗な物には棘あり
気がキツイ性格でプライドが
高かった
C
「ありがとう」
俺
「そうだよ俺たち友達だ
友達の誰かが困った事や頼みごと
あったら助け合う
約束だからな」
C
「ああ、約束だ!」
A子
「うん約束」
B子
「約束だね」
そして
あれから3年の時が流れた
大学も来年、卒業で就職先も決まり
今では、A子を彼女にしている
時々、B子とも会って遊んでいる
Cとは、あれ以来会っていなかったが
Cからの久しぶりに電話があった
C
「久しぶりだな
急に電話して来てごめんな
おまえに頼みごとがあって
悪いけど、うちに来てくれないか?」と頼まれて
Cの家に行く事になった
Cとは、3年ぶりに会うが
風の噂で
大学受験に3回も失敗して
精神的追い込まれ引きこもり状態だと聞いている
Cの家のチャイムを鳴らすと
パジャマ姿のCが出てきた
C
「悪いな、来て貰って
上がってくれよ」
噂で聞いてたのとは違い
暗い顔じゃなく元気そうで
パジャマの格好以外
引きこもりには見えなかった
玄関を入ると家の中は
昼間なのに
まるで夜みたいに暗闇だった
C
「先に二階に行ってて
お茶持って行くから」
俺
「なんだよ暗いな
ほかの人は?」
C
「お父さんとお母さんは
出かけちゃってるよ
家の電球が切れていてね
それに暗い方が落ち着くだ
いいから、先に上がって行って」
やっぱり病んでいるな
引きこもりて精神状態はおかしいみたいだ
暗闇の階段を上がり
二階の廊下に行くと
同じく真っ暗な闇が続く廊下で
不気味さが漂っていた
奥の扉から光が漏れていて
そこの部屋かと思いドアを開けると
扉のノブを掴んだまま
目の前の部屋の光景に
金縛りにあったみたいに
身体が硬直して動けなかった
普通の部屋にはない
異物が其処にはあった
まるで生活感のない
綺麗に整頓された部屋に
一本のロープがぶら下がっていた
天井に結びつけらたロープの
垂れ下がった先には
大人の頭が入るぐらいの
輪っかが結ばれていた
愕然として部屋を見ていると
C
「お茶持ってきたよ」
振り返ると友達が
お茶が二つ置いたお盆を持って
無表情で俺の顔を見ていた
「おい!これなんだよ!」と
Cを怒鳴ったが
Cは扉にいた俺をすり抜けて
部屋に中央に座り
C
「首吊り用のロープだよ取り敢えず座れよ」と
平然とした顔で返された
取り敢えず
言われたとうりCの正面に座り
俺
「大丈夫かよ
考え込むなよ」と説得してみたが
Cが笑いながら
C
「B子と同じ事言うな」と言った
俺
「B子も来てたのか?」
面倒見のいいB子あいつらしいな
Cの心配していたのか
C
「ああ、俺の事心配して
来てくれてな
でも
俺の気持ちなんか分かちゃいないだろう
おまえもB子もA子も
一発で大学受験合格して
来年卒業か?
それにおまえなんか
友達のA子なんか
彼女にしちゃって
知ってるよ
B子にも手を出してるみたいじゃん
B子から全部を聞いたよ
あいつ!俺の悩み聞くふりして
おまえの愚痴を言いやがってさぁ
「私、遊ばれてるだけの関係
嫌なのに彼がA子と別れてくれなくって」だってよ
俺、B子好きだったんだぜ
知らなかったろう」
なんて事だ!
遊びの関係を持ったけど
B子は、それでもいいと承諾してる
はずだったのに
Cに喋るなんて
C
「俺を見てみろ
大学受験三回も
失敗して引きこもり
それに未だに童貞!
お前とは天と地の差
可笑しいだろう
ハハハハハハハハハハァ」
Cの顔は
口元は笑っていたが目は死んでいた
笑い声が部屋に響いて俺は
何も言えなかった
言葉にしても同情でしかなく
余計にCを傷つけてしまい
いい言葉浮かばなった
話しの流れをどうにか
切り替えよとした
俺
「そうだ!
電話で、俺に頼み事があるって
いたじゃん
なんだよ
おまえの手助けになるなら
なんでも言えよ
約束したじゃん」
C
「頼みごとか
B子にも、お願いしたけど
断られてね.....おまえに電話したんだ」
俺
「早く言えよ
遠慮すんなよ」
C
「俺を殺してくれよ」
俺
「はぁ?」
Cが右手が背にまわり
何かを取り出した
幅たり15センチの包丁を
俺の目前に差し出して
C
「この包丁でさぁ
思いっきりさぁ
ぐさっと、ぐさっと
刺してくれよ」
Cが俺の右手を掴み
無理やり右手に包丁を持たせた
俺の右手を潰れそうになるかと
思うぐらい
Cが両手で握り締め
Cの喉仏に包丁の先端を
押し当てた
C
「ここだよ、ここ
もう、死にたいんだよ
でも.....自決する勇気が
中々出なくって
首吊り用のロープに首を通すけど
どうしても、死ね無かった
1人で死ぬのが怖くって
そん時思い出したんだよ
三年前の約束
友達が困ってる時は、助けてくれるて
だから.........さぁ
俺の首に刺してくれよ!」
俺
「止めろよ!
ふざけるな!」
俺は、左手でCの手を掴み
力比べになって睨み合いになった
凄い力だ
本気で死のうとしてる
力ずくでCの手を振り払い
包丁を投げ捨てた
俺
「お前!頭おかしいよ
どうかしてる!」
C
「フフフフフフゥ
おかしいよな
あの時の約束破るのか?
いいから、早く、さぁ早く」
Cは、包丁を拾い
首筋に包丁を当てながら
近づいて来た
イかれてる!
完全に頭がおかしくなってる
怖くなって扉から飛び出して
階段を下りようとしたが
暗闇で階段を踏み外し
転がり落ちてしまった
足首に激しい痛みを感じたが
C
「おいおい、大丈夫か?」と
暗闇の階段の奥から
Cの声が聞こえてきた
急いで起き上がり
玄関に向かって開けようとしたが
ガチャ、ガチャ、ガチャ
玄関が開かなかった
鍵のロックは開けたはずなのに
開かない何故だ?
玄関を見ると拳ぐらいの
大きさの南京錠がしてあり
玄関を塞いでいた
クソ!閉じ込められた
後ろを振り返ると
Cが階段の3段目で俺を
嘲笑う様に見つめていた
違う部屋の窓から逃げよう
Cのいる階段脇の廊下を
足を引きずりながら走り
奥の部屋に入ると
カーテンが閉めきらて
薄暗いキッチンで
足が何かに躓いて転けてしまった
ビチャ
床は、何かの液体が
溢れていた
躓いた物を見ると
40代ぐらいの女性と男性が首が
パックり空いた死体が
転がっていた
手を見ると
真っ赤に染まってる
Cが包丁をぶらつかせながら
台所に入って来て
転がる死体を蹴りながら
「こいつら
俺が、三回大学受験落ちたら
人の事、ゴミを見るような目で
見やがって
口では、「大丈夫よ、次は、
受かるわよ」と平気で
嘘付きやがった
馬鹿にした目で見やがって!
おい!
なんで、お前もそんな眼つきで
見るだよ
同じ眼つき見やがって
馬鹿にしてのか!」と
見下ろしながら顔が歪み
眉間に堀の深い皺を寄せて
俺に怒鳴り声を上げた
もう、昔のCじゃない
其処にいるのは、人を平気で殺す
殺人鬼だ
恐怖で足が震えて
立とうしたが
足が言う事効かず
這いずるように逃げ出し
隣の居間に這いずると
歩きながら後を追うCが
C
「お前もB子と同じだな」と言った
居間にはB子の死体が倒れていた
C
「しょうがない、他の奴に頼むよ
お前も死ね!」
グサ
背中に左側に
何かがのめり込む感覚がした
そこから暖かい熱が広がり
意識が遠のいて行く
C
「俺の気持ちを裏切りやがって
お前には期待してたのに」
ドカ、ドカ
俺の事をサッカーボールみたいに
蹴りあげ
生きてるか確認してる
まだ、意識がある
死にたくない
動いちゃ駄目だ
動かないで背中の痛みが
徐々に感じ始めながらも
目を瞑り死んだふりをしていると
ピチャピチャと床の血をふむ
Cの足音が遠のき
目を開けて
周りを確認すると
Cは、いなかった
倒れたまま、体の力を振り絞って
震える右手をズボンの
ポケットからスマホを取り出した
掠れる目で視界がボヤけながら
スマホを電話画面にして
番号を指で押した
まだ、死にたくない
警察に電話を
(.........1.....1.....)
ピリリリリリリリリリィ
ピリリリリリリリリリィ
親指が0に押す
微かな差で着信が鳴った
A子だ
画面にA子の笑顔が表示せれてる
ヤバイ
友達に聞こえてしまう
着信画面を押し電話に出ると
A子
「もしもし今暇?バイトのシフト間違えちゃって
暇になっちゃた
今から会える?」
俺
「うっ.........」
明るい声のA子の声が聞こえたが
声が出なかった
ソファーからCが飛び出して来て
俺の背中に跨り
腕をCの膝で押させつけられて
Cの左手が口を塞いでいた
騙された
Cが出て行くふりをして
居間のソファーに隠れて
俺の様子を見てたんだ
俺の右手からスマホを奪い
Cが電話に出た
C
「もしもし、
俺、覚えてる?
そうそう、高校の時の
今さぁ〜あいつトイレに行っていて
俺の家にいるの
そうそう
今から俺ち
来ない?
久しぶりに昔の話もしたいし
後ねぇ
頼みごとがあるんだ
ん?
来てから話すよ〜
場所はメールで送るよ
何?直ぐ近くじゃん
待ってるから
じゃあね〜」ピッ
俺
「止めて.....くれ
頼むA子だけ.....は」
体を動かそうともがいたが
無駄な抵抗だった
身体が包丁の傷で衰弱しきって
もう力が出ない
Cが吐息がかかるぐらいの距離まで
俺の耳元に口を近づけた
C
「煩い!黙って死んどけ
大丈夫だよ
俺も直ぐ行くから
昔みたいに仲良くしようよ
先にあの世で待っててね」
Cが俺の髪を撫でられた
ピンポン〜🎵
耳から微かにチャイム音が聞こえた
意識が遠のいて.....行く
A子.....駄目.....だ
来ちゃ.....いけない
来ちゃ.....
瞼が重くなり
目が開かなくなり
意識が完全に失った
俺はここで死ぬのか?
遠くの意識から声が聞こえた
重たい瞼を開けるとA子の顔が
見えた
A子
「大丈夫生きてる?」
まだ
あの世に行ってはないみたいだ
どれくらい意識が無かったんだろう
俺
「お前.....大丈夫か?
Cは.....」
A子
「殺して言ったか
殺してあげたの
約束したもんね
三年前あの時の約束」
なんて女だ
本当に殺すなんて
でも、そのおかげで助かった
俺
「そうか.....
殺したのか、ゴホ、ゴホ」
A子
「大丈夫」
A子が、心配そうにして
俺の事を膝枕してくれてた
取り敢えず助かった
良かった.....死にたくなかった
俺
「..救急車と.....警察..」
俺の言葉塞ぐ様にA子が
口を挟んだ
A子
「あのねCから
もう一つ頼みごとされてるの」
俺
「何を.....」
A子
「友達がいないと
淋しいから連れて来てくれて」
A子の手を見ると真っ赤に染められた
俺の背中を刺した包丁を
握られていた
俺
「お.....い.....待ってくれ.....
なんで?」
A子の包丁を持っていたスッと腕が
高く上がり
俺の胸の真上にあった
A子は俺に優しく微笑んだ
A子
「Cから聞いちゃった
あんた、私を裏切って
B子と付き合ってるて
友達同士の約束は、守らないと
あん時が、一番楽しかった
あんたが、全部壊したのよ
友達の約束守ろうね」
躊躇いの無い狂気きが
俺の胸に何度も突き刺さった
グサ、グサ、グサ、グサ