残酷な王
昔、昔
ある国に残酷な王がいました
罪人を広場の中心で
人々の前で惨殺したり
敵国との戦いで生首を持ち帰り
それを門前に飾ったり
近辺の国から
残酷な王という異名を付けられ
恐れらていました
ある時、旅の商人が
残酷な王に剣を買って
欲しいと訪問に来ました
残酷な王は、剣の品定めを
すると
とても立派な剣でしたが
残酷な王は
とても疑い深い性格でした
(この商人は、私を騙して
いるのではないか?)
そこで、残酷な王は
ある事を思い付きました
「ヨシ、この剣を買おう
さぁ、金貨を15枚だ
受け取れ」
「有り難き幸せ
ありがとうございます」
「商人よ
長い旅で疲れたであろう
今日は、この宮殿に
泊まって行くが良い」
「いいのですか?
何から何まで
ありがとうございます」
そして
旅の商人は兵士に部屋まで
案内されて
一晩過ごしました
次の日の朝
旅の商人は残酷な王の前で
膝間付き
残酷な王にお礼を言いました
「ありがとうございます
体を休める事が出来ました
それとは
別の話なんですが
昨日の部屋で金貨を数えてみた所
金貨が16枚ありました
一枚お返しします」
残酷な王は旅の商人から
一枚の金貨を受け取り
大笑いしました
「ワハハハハハハハハッ
まさか、素直に返して来るとわな!
もし、旅の商人
黙って持ち帰ろうしたら
盗人の罪で
お前から買った剣で
お前の首を斬ってやろうと
思っていたのに!
残念だ!とても残念だ!
ワハハハハハハハハッ」
残酷な王の宮殿まで響く高笑いに
旅の商人は、顔が青ざめて
腰を抜かしながら
走って逃げてしまいました
まるで慈悲のない
残酷な王
王国に住む人々は
残酷な王の事を恐れていると
思われますが
実は
人々は残酷な王を
好意的に思い
慕われていました
人々に分け隔てなく接し
無理な課税せず
努力する者には恩恵を与えて
王国の治安も大変良かったのです
彼は単に法律に従わない
あるいは他人の権利を尊重しない者たちを殺しただけでした
そんな
残酷な王が君臨する王国の
近くにある森の中に
小さな噴水がありました
丸い形の噴水の中央に
1メートルぐらいの
石膏のポールが立っていて
その上には
純金で出来た王冠が
置いてありました
盗賊や近辺の国の人々も
残酷な王を恐れて
その王冠には、手を出さず
残酷な王が死ぬまで
盗まれず
王冠は噴水に置かれていました
王国に住む
人々はこの噴水を
こう呼びました
「秩序の噴水」と
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