2014年8月19日火曜日

別れ

別れ









僕は、薄暗い階段を

上がっている


放課後の学校は

太陽が沈み欠けて

窓からの太陽の光り指す

所だけを、赤く染めていた


階段を登りきり

目の前の

屋上の扉を開くと

友達が見えた


フェンスに、両腕を掛けて

夕日を悲しげな顔で見つめている


あんな

友達の悲しげな表情を見る

のは、初めてだ


僕は友達に近づき

明るく声をかけた


「よう!お待たせ

なんだよ、用事て?

深刻顔しちゃってさぁ?

最近、噂の彼女に

振られちゃった?」


友達は首を横に振り

ちょっと笑いながら

僕の顔を見た


友達

「違うよ

あのさぁ、俺、今日、引越し

するんだ!」


「え?」


友達

「ごめんな

今まで、黙っていて

なんか、言いづらかったんだ」


僕は、その告白を

信じられなかった


僕と友達は、家が、近所同士で

小、中、高、同じ学校だった


いつも、一緒に遊び

辛い事、楽しい事、

いつも、二人で分かち合っていた


それに、いつも

僕の事を助けてくれた


僕の家は、母子家庭で

よく、それが原因でイジメられそうになったが


友達が、かばってくれた

よく家に遊びに来てくれて

近所の人から

「まるで本当の兄弟みたいだね」

とも言われた


僕は

永遠に続くと思っていた


僕達、二人は、いつまでも

一緒だと.........


僕は、目から出る

涙を、抑えられなかった


友達

「泣くなよ

だから、言いづらかったんだよ」


「ごめん、でもさぁ

急だったから

本当、急過ぎるよ!」


友達

「悪かったな

それで、さぁ、友達として

最後、お前に言いたい事

あってさぁ」


「何?」


友達

「お前、小学校の時

給食費を盗んだ疑いかかったろ?」


「うん

あの時、かばってくれて

ありがとう」


友達

「あれさぁ

犯人、俺なんだ」


「!」


友達

「いや〜どうしても

欲しいゲームがあってさぁ

ごめんな」


友達は、舌を少し出して

可愛い子ぶって

謝って来た


一瞬、殴りたい気持ちが

込み上げて来たが


押さえ込んだ


もう、最後なんだから

許してあげよう


「いいよ、いいよ

気にしなくって

もう、済んだ事だから」


友達

「そうか、悪いな

後さぁ

お前の好きな子の名前を

教室の黒板に

デカく書かれていた事件

合ったじゃん

あれも、俺!」


マジか!

ちょっと、キツイな


でも、最後だし

そう、最後、最後

悲しい別れの場面だし



「う、う、そうなんだ

気にしてないよ

全然気にして無い!」


友達

「そうか、悪いな

後さ

お前の上履きに納豆が

入ってた事件あったじゃん」


「うん、あったね

あれは、キツかった

あれから

自分のあだ名が、納豆マンに

なったもんな〜


ちょっと、待って!

まさか、あれも!」


友達は、笑顔で親指を僕に

突き出し


友達

「勿論!」と

爽やかな、笑顔で返して来た


意識が朦朧として来て

足元がフラついた


友達

「おい、大丈夫か?」


「あ、大丈夫、大丈夫だから

もう、無いよね

僕、そろそろ、ヤバイかも」


友達

「ああ、多分無いと思う」


僕は、息をついた

危なかった

最後の別れに友達を

殴る所だった



「良かった

良かったのか?

よく分からなくなって来たけど


やっぱり、さみしいよ

別れるのは」


友達

「何言ってるの?

別れねーよ」


「え?何処に引っ越すの?」





















友達

「お前ん家

今日から、友達じゃなく

お父さんと呼べ!」


「!     まさか!

噂の彼女て、うちの!」



友達

「そうだ、息子.........グッフ!」


ドカ!



僕は、友達(父親)の右頬に

右のストレートパンチが

綺麗に決まった



「今まで、ありがとう

そして、さようなら

僕、旅に出るよ

あ〜夕日が目に染みるな〜」



友達(父親)に別れを告げた





0 件のコメント:

コメントを投稿