2014年3月30日日曜日






病院の待合室に少年が一人


下を向いたまま

ただジッと動かず座っていました



そこに一人の老人が待合室に

入って来ました


老人は暗い顔の少年を見て

優しく声を掛けました



老人

「そんなに暗い顔して

どうしたんだい?」


少年は顔を上げると

目に涙を溜めていました


少年

「あのね、僕のお母さんは

ここで、入院してるの


今、お医者さんとパパが

お話してるから、ここで


待ってろって

お母さん......お母さん

..........死ぬのかな........」


少年は

また下を向いてしまいました


老人は少年の隣に座り


老人

「そうか........君のお母さん

病気なんだ........」


老人は少し黙ってから

落ち込んでる少年を見て


老人

「老人の暇つぶしに昔話の

話を付き合ってくれないかね?」


少年は小さく頷きました




老人

「君と同じぐらいの少年の話だよ



むかし   むかし



お爺ちゃんが大好きな

少年がいました


いつもお爺ちゃんと少年は

仲良く遊んだり

お爺ちゃんが昔話を

少年に聞かせてあげたり

していました



でも、ある日


その少年と

お爺ちゃんが遊んでいると

急にお爺ちゃんが


バタっと倒れてしまい


病院に運ばれて

そのまま入院してしまいました


医者からは、もう長くない

と言われて

少年は落ち込みました


お爺ちゃんに死んで欲しくない

生きてて欲しいと


少年はあること思い出しました


昔、お爺ちゃんが


家の近くの山深くに

古い神社あり

(死神除け)と言う鏡が

祀ってあって


大きさは手鏡ぐらいで


その鏡を死にそうな人に向けると

死神が逃げてという話を


少年は走りだしました


深く暗い山道を登り


古い神社に着きました


神社からの建物の

中に入り込み

祀ってあった鏡を盗んで

急いでお爺ちゃんの

所に向かいました


病室に入ると


酸素マスクと沢山のチューブ

に繋がれて

皮と骨しかない

まるでミイラみたいな

やせ細ったお爺ちゃんが

ベットにいました


少年はお爺ちゃんに

近づき鏡を向けました


そうすると


病室の何処から

今まで聞いたことがないような

不気味な

うめき声が聞こえて来ました


少年は辺りを見渡したけど

何もいません


少年は持っていた手鏡を

覗いて見ました


すると


お爺ちゃんの頭の近くに

黒い靄みたいな


苦しそうにもがいていました


その靄はしだに薄くなり

消えて無くなり


お爺ちゃんは死なずに済みました

とさ


終わり」


少年は目を輝かせて老人の

顔を見ていました


少年

「その話本当なの?

鏡はあるの?」


老人は右手を上着のポケットに入れて取り出したのは


丸い5センチぐらいの

古ぼけた鏡だった


老人

「これを、君にあげるよ」


そう言って老人は鏡を少年に

渡しました


少年

「お爺さんありがとう!」


少年は喜びましたが

老人は顔は少年を見つめる顔に

笑顔はありませんでした


老人

「使うか、使わないかは

君次第だよ



















さて、そろそろ行くかな


お爺ちゃんのお見舞いに........


それじゃな」


そう言って、老人は

立ち上がり


待合室を出て行きました




残された少年は


鏡を強く握りしめ


出ていた


老人の背中を


ただ、ただ、見つめていました





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