2013年12月4日水曜日

最低の酷い男

(最低の酷い男)



夜の10:00


女性が寝ている男の顔をジッと

見つめている



「気持ち良さそうに寝てるわね


穏やかな顔


私を振っといてなんでそんな

穏やかな顔で寝てられるのかしら


あんな酷い振り方をしといて


私はひつこいのよ


簡には諦めないわよ


覚えてる?2ヶ月前に私を

振ったの?」



(2ヶ月前)


「ねぇ!私の話ちゃんと聞いてる?」

「あ〜ん、聞いてるよ」


全く聞いてないな

せっかく久しぶりにあったのに


完全に上の空


一緒に喫茶店で珈琲を飲んでるのに

落ち着かない感じ


2ヶ月前から様子が

おかしかった


携帯に電話をしても出ない

事が多くなり


デートする回数も極端に減って


会っても、なんだか

必死に笑顔を作ってるけど

楽しそうじゃないし


本当なんなのかしら


まさか、浮気してる?

イヤイヤ駄目そんな事考えちゃ


彼は馬鹿がつくほど優しい

人そんな彼が浮気するはずは

ない


ん?


誰かに手を降ってる


あれ?誰かが喫茶店に入ってきて

こちらに近づいて来る


綺麗な女の人だ

こちらを睨んでる


なんで?


綺麗女

「この女が、そうなのねぇ

たいした女じゃないわね」


「まぁ取り敢えず座れよ

紹介するよ

2ヶ月前に職場で知り合った

人なんだけど


好きになっちゃたんだ

ごめん

二股してたんだ


彼女からさぁ


どっちか選べと責められてさぁ


今日彼女を呼んだんだ」


「?

え!嘘でしょ何それ

冗談だよね、ね、ねぇ」


「本当にごめんなー

嘘じゃないんだ、わりーな


俺も心苦しかったよ

この2ヶ月間

だからケジメをつけなきゃ

いけないと思って」


綺麗女

「いいから、早くしてよ

私の方がいいに決まってる

じゃないの

こんなガキ相手にすることないよ」


なんなのこの状況

本当最低

今まで信じてきたのに

怒りと憎しみが湧いてきた


涙まで出て来た


「泣くなよ

ほれ、ハンカチ」


彼の手を払いのけ


「いらないわよ、馬鹿!

そこのお姉さん

あげるは、そんなクズの男


もう顔も見たくない」


席を立ち


店の扉を出る瞬間


彼の小さな声が聞こえた


「上手くいったな」


私は復讐を誓った























(二ヶ月後の一時間前)

夜の09:00


あんな事を言ってから

二ヶ月


まだ、彼の事を引きずっていた


復讐もせず

もしかしたら私のもとへ

帰って来るんじゃないかと

甘い考えをしながら


二ヶ月立ってしまった


どうしているんだろう


町を歩いていれば

もしかして彼に会えるんじゃ

ないかと


いつも、何もせず

ただ、プラプラ歩いてるだけ


あ!あの女だ!


一人で歩いてる


まだ、彼氏と付き合ってるかな?


なんだか

怒り湧いてきた


あの時この女に

言いたい事が山ほどあったから


丁度いい機会だ


「どーも、久しぶりです

あの時は!どうも」


ビックリした顔してるな

不意をつかれて


綺麗女

「あーーえ、え、え、貴方は

どうも久しぶりです」


「まだ、あのクズ男と付き合ってる

ですか?」


なんか前にあった時と感じが

違う


綺麗女

「.................えーと....はい....

貴方は新しい彼氏は見つかりましたか?」


う、う、まだ、彼氏を引きずって

いるなんて言えない

どうせ嘘を言ってもばれないし


「えーー見つけましたよ

新しい彼氏をもう最高の彼氏

ですよ」


綺麗女は顔を下に向け

涙を流し始めた


綺麗女

「.............よかった....よかった....

これで弟も............ごめんさい

.............本当にごめんさい


弟は実は4ヶ月前に癌を宣告されて

.............入院してたけど

時々抜け出して

貴方に会いに、でも、弟は

自分が貴方の重荷に.............

なりたくないと....貴方の笑顔を

奪いたく無いと


いつも言ってました


貴方の笑顔は太陽みたいで

好きだったと

私に頼んで

嘘の芝居をしたの.............


この事は絶対に言うな

と言われたけど

でも!でも!


本当に御免なさい.............」


よく見ると綺麗女は喪服姿だった


(一時間後)夜10:00



「あんな酷い振り方をして


何!寝てるの?早く起きなさいよ


これも嘘なんでしょ


早く起きなさいよーーーー❗️


ふざけないでよ


何?いい人ぶってるのよ


何で?何で?重荷になったていいじゃない」


私が強く揺さぶっても彼氏は

起きなかった


遺族に止められ


私は畳に崩れて泣く事しか

出来なかった


本当!最低の酷い男だよ


でも.............


優しい最高の彼氏だった




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