(最低の酷い男)
夜の10:00
女性が寝ている男の顔をジッと
見つめている
「気持ち良さそうに寝てるわね
穏やかな顔
私を振っといてなんでそんな
穏やかな顔で寝てられるのかしら
あんな酷い振り方をしといて
私はひつこいのよ
簡には諦めないわよ
覚えてる?2ヶ月前に私を
振ったの?」
(2ヶ月前)
私
「ねぇ!私の話ちゃんと聞いてる?」
男
「あ〜ん、聞いてるよ」
全く聞いてないな
せっかく久しぶりにあったのに
完全に上の空
一緒に喫茶店で珈琲を飲んでるのに
落ち着かない感じ
2ヶ月前から様子が
おかしかった
携帯に電話をしても出ない
事が多くなり
デートする回数も極端に減って
会っても、なんだか
必死に笑顔を作ってるけど
楽しそうじゃないし
本当なんなのかしら
まさか、浮気してる?
イヤイヤ駄目そんな事考えちゃ
彼は馬鹿がつくほど優しい
人そんな彼が浮気するはずは
ない
ん?
誰かに手を降ってる
あれ?誰かが喫茶店に入ってきて
こちらに近づいて来る
綺麗な女の人だ
こちらを睨んでる
なんで?
綺麗女
「この女が、そうなのねぇ
たいした女じゃないわね」
男
「まぁ取り敢えず座れよ
紹介するよ
2ヶ月前に職場で知り合った
人なんだけど
好きになっちゃたんだ
ごめん
二股してたんだ
彼女からさぁ
どっちか選べと責められてさぁ
今日彼女を呼んだんだ」
私
「?
え!嘘でしょ何それ
冗談だよね、ね、ねぇ」
彼
「本当にごめんなー
嘘じゃないんだ、わりーな
俺も心苦しかったよ
この2ヶ月間
だからケジメをつけなきゃ
いけないと思って」
綺麗女
「いいから、早くしてよ
私の方がいいに決まってる
じゃないの
こんなガキ相手にすることないよ」
なんなのこの状況
本当最低
今まで信じてきたのに
怒りと憎しみが湧いてきた
涙まで出て来た
彼
「泣くなよ
ほれ、ハンカチ」
彼の手を払いのけ
私
「いらないわよ、馬鹿!
そこのお姉さん
あげるは、そんなクズの男
もう顔も見たくない」
席を立ち
店の扉を出る瞬間
彼の小さな声が聞こえた
彼
「上手くいったな」
私は復讐を誓った
(二ヶ月後の一時間前)
夜の09:00
あんな事を言ってから
二ヶ月
まだ、彼の事を引きずっていた
復讐もせず
もしかしたら私のもとへ
帰って来るんじゃないかと
甘い考えをしながら
二ヶ月立ってしまった
どうしているんだろう
町を歩いていれば
もしかして彼に会えるんじゃ
ないかと
いつも、何もせず
ただ、プラプラ歩いてるだけ
あ!あの女だ!
一人で歩いてる
まだ、彼氏と付き合ってるかな?
なんだか
怒り湧いてきた
あの時この女に
言いたい事が山ほどあったから
丁度いい機会だ
私
「どーも、久しぶりです
あの時は!どうも」
ビックリした顔してるな
不意をつかれて
綺麗女
「あーーえ、え、え、貴方は
どうも久しぶりです」
私
「まだ、あのクズ男と付き合ってる
ですか?」
なんか前にあった時と感じが
違う
綺麗女
「.................えーと....はい....
貴方は新しい彼氏は見つかりましたか?」
う、う、まだ、彼氏を引きずって
いるなんて言えない
どうせ嘘を言ってもばれないし
私
「えーー見つけましたよ
新しい彼氏をもう最高の彼氏
ですよ」
綺麗女は顔を下に向け
涙を流し始めた
綺麗女
「.............よかった....よかった....
これで弟も............ごめんさい
.............本当にごめんさい
弟は実は4ヶ月前に癌を宣告されて
.............入院してたけど
時々抜け出して
貴方に会いに、でも、弟は
自分が貴方の重荷に.............
なりたくないと....貴方の笑顔を
奪いたく無いと
いつも言ってました
貴方の笑顔は太陽みたいで
好きだったと
私に頼んで
嘘の芝居をしたの.............
この事は絶対に言うな
と言われたけど
でも!でも!
本当に御免なさい.............」
よく見ると綺麗女は喪服姿だった
(一時間後)夜10:00
私
「あんな酷い振り方をして
何!寝てるの?早く起きなさいよ
これも嘘なんでしょ
早く起きなさいよーーーー❗️
ふざけないでよ
何?いい人ぶってるのよ
何で?何で?重荷になったていいじゃない」
私が強く揺さぶっても彼氏は
起きなかった
遺族に止められ
私は畳に崩れて泣く事しか
出来なかった
本当!最低の酷い男だよ
でも.............
優しい最高の彼氏だった

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