友達
「「カンパーイ」」
チン!
ビールのジョッキ鳴らしてから
冷えたビールを喉に流し込む
ビールが身体の中に染み渡る
正面の席にいる、友達を見ると
友達が、喉を休める事なく
グビグビ飲んで
空にしてしまった
「すみません!ビール
おかわり」
「おい、おい、ピッチが早いよ」
「私は、これが生き甲斐で
生きてるの!
あんたこそ、遅い、男の癖に
私に負けてるんじゃないよ」
「女?何処に女性が
いるのかな?
全然見当たらないけど」
「アン?喧嘩売ってる?」
友達が、自分の襟首を
掴んで、睨みを利かしてきた
自分は、首を横に振り
「売ってませんよ〜
嫌だな〜楽しく飲みましょう」
「チッ、男の癖に
だから、あんたは、ねぇ.........」
いつもの説教が、始まった
こいつと、飲むと
いつも、説教をし始める
自分が、だらしなく
あまり男らしくないのを
気に食わないらしい
こいつとは、昔からの友達で
面倒身がよく、世話好きだか
女らしさに欠けている
自分よりも、男勝りだ
だから、友達いられる
よく男と女は、友情は成立しないと
言う人がいるけど
自分は、そんな事は
無いと思う
現に、今ここの居酒屋で二人で
楽しく飲んでいる
説教は、キツイけど
時間を忘れるほど楽しく飲めるし
それに愚痴も聞いて貰える
この前、彼女に振られて
今日は、自分の慰めの会だ
下心は、何て全く湧いて来ない
こいつとは、友達
それ以上でも以下でも無い
ただの友達
「畜生!
何で、別れなきゃいけなかった
んだよ〜愛してたのに〜」
「そういう、女々しい所が
振られた原因じゃあね〜の」
「なんだと〜
俺だってな!男らしい所あるわ!」
「あ、そうですか」
友達が、腕時計を
チラチラ見始めた事に気づき
居酒屋の時計を見ると
12時を過ぎていた
「ごめん気づかなくって
もう、12時過ぎてるじゃん
終電行っちゃたか
タクシー呼ぶよ
今日付き合って貰ったし
タクシー代払うよ」
「いいよ
気にしなくって
遅いし帰るわ
じゃあね」
友達が、テーブルに
お金を置いて席を立ち
外に出て行ってしまった
自分は、慌てて支払いを
済ませて
友達を追いかけて
腕を掴んだ
「ちょっと、待って
お前の家、遠いだろ
何で、帰るだよ」
「歩いて帰るよ」
「馬鹿か!電車でも
一時間以上する場所だろう
歩いたら、どれくらい掛かる
わかんねーぞ!」
「じゃあ、どっかの
公園で野宿する」
「おい!自分の性別を
認識してるのか?
女だぞ!
危ないから辞めろ」
友達の顔が、剥れた顔になった
「あんだよ!
お前に言われたくない!
私の事、女だって
認識して無いくせに!」
「それと、これとは、
話が、違うでしょ!」
「違わない!」
「チッ、しょうがない
俺のアパート来いよ
ここから近いから」
「え!.........いいよ
悪いから.........」
友達が急に、下を向いて
口を尖らせて、地面を
軽く蹴り始めた
「大丈夫だよ
何も、しないから安心しろ」
友達が、微かな小さい声で
「何も、しないんだ.........」と
呟いた
「え.........何言ってんだよ」
頭の中で、理解出来なかった
「ごめん、今の無し無し
飲み過ぎちゃったかな
変な事言ってごめんねぇ
大丈夫
何処かでタクシー拾うから
.........じゃあね」
友達は、笑顔で言ったが
何処か悲しい顔していた
自分の手を解いて
歩き始めた
その後ろ姿に、友達じゃなく
女として見てる自分がいた
どうする自分?
ここで、呼び止めないと
でも、友達して?
女性として?
分からない
取り敢えず
止めないと
「おい!待ってよ
何か、するからさぁ
うち、来いよ」
友達が立ち止まった
「何するのよ!」
「え〜〜言うの?」
友達が歩き始めた
「ちょっと、待って言うから」
友達が、また止まった
「ジェンガしようジェンガ
あれ、楽しいよ」
友達が振り返り大声で
耳が、はち切ればかりの声で叫んだ
「馬鹿か!
だから、振られるんだよ!
私の気持ちを、考えないで
どんな気持ちで、愚痴聞いてたと
思ってんのよ!
馬鹿!鈍化野郎!
バ.........カ.........
もう、嫌だ.........嫌だよ........」
友達が.........いや
彼女が、膝を抱えて
泣き崩れてしまった
彼女に近づき
覆いかぶさる様に
彼女を抱きしめた
「自分でいいのかよ
鈍化だぜ」
「うん」
「男らしくないよ」
「知ってる」
「だらしないぞ」
「大丈夫、これから
私が、そばに、いてあげるから」
彼女が、目を瞑り
顔近づけて来た
彼女の口に自分の手で塞ぎ
「まだ、早いよ
まずは、デートとかを重ねて
時間を掛けてねぇ
それから.........」
「もう、馬鹿!」
彼女が、剥れて立ち上がり
歩き出した時に
すかさず彼女の手を掴んだ
「まずは、手を繋ぐ所から」
「小学生か!」
怒った口調で、言っていたが
彼女の顔は、満更でもない顔を
していた
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